スエード、ヌバックのお手入れについて

スエードについて

スエード

スウェードは鞣した革の内側をサンドペーパーなどでバフがけして細かく起毛加工されています。毛足が短くて手触りがソフトで、柔らかいものほどスウェードの中では高級品とされています。なお、毛足が長いものをべロアといいます。
スウェードは皮の内側を起毛させていますので、独特の光沢感やあたたかみがあります。ホコリが入りやすく雨に弱い。シミになりやすいのが難点です。また踵の内側やつま先がテカテカしているのは、起毛革が潰れて寝ているせいなので、ブラシで起こしてあげるとテカリは消えます。
また、起毛1本1本が革なので、定期的に保革する事で色味や艶が維持できます。

スエードとヌバックとの違い

スエードは革の厚みが薄ければ薄いほど表皮に近くなるため、毛並みが揃い、毛足の長さも揃いやすくなるという特徴。革としては薄めの加工となり、毛足も長めです。その分ツヤ感は抑えめになりますが、起毛ならではの毛並み感は強くなります。
ヌバックはキメの細かい革の表面を使用してるため、革の厚みを残しながら加工されています。スエードよりも毛足は短めになるため、表面の革らしいツヤ感と滑らかさが強くなります。

スエード、ヌバックの特徴とメンテナンス方法

1.履きシワを伸ばし、シワの間の汚れなどを取りやすくします。

2.靴全体のホコリをブラシで落としながら起毛革の毛並みを整えます。毛並みがかなり荒れていたり、テカリが出ている場合は真鍮ブラシを使い、起毛を起こすようにブラッシングします。

3.汚れが目立つ時は、専用クリーナーで表面の汚れを落とします。部分的な汚れは消しゴムタイプのクリーナーで対応します。

4.毛革の色が褪せていたら、スエードスプレーで補色。

5.専用スプレーで栄養と防水をします。
起毛革の細い繊維に浸透し、通気性を損なわずに防水性を与えてしなやかさと色彩を鮮明に保ちます。