スムースレザーの靴磨きについて

牛革靴のメンテナンス

スムースレザー、主に牛革の特徴と種類について

革と言えば牛革。革靴だけではなく多くの革製品が牛革で作られています。
革全体の輸入量のうち牛革はその80%以上も占めているそうです。。しかし、同じ牛革でも種類があり、性別や年齢、なめしや加工法などによって全く異なる商品となります。そんな牛革の種類ごとの特徴をご説明します。

●牛革の種類
・ボックスカーフ(クロム鞣し)
・オイルトレザー(オイル鞣し)
・クロムエクセル(混合鞣し)
・ガラスレザー
・エナメルレザー(パテントレザー)
・ヌメ革(タンニン鞣し)

それぞれの革の特徴とメンテナンス方法

カーフレザーの靴磨きについて

■カーフ
肌理の細かい美しい光沢が特徴。
生後3〜6か月の仔牛の皮をクロム鞣しによって製革されたものです。
クロム鞣しで仕上げられていますので大変安定した革質でケア方法も基本的なものです。
※鞣しとは、動物から授かった「皮」を「革」にする工程です。
※クロム鞣しとは、塩基性硫酸クロム塩とよばれるクロムを含んだ化学薬品を鞣し剤に用いた鞣し製法から名付けたれています。
※クロム鞣しの革は、丈夫で水や熱にも強く色々な製品に使われています。

<メンテナンス方法>
1.ブラッシングして表面のホコリや泥などを払い落とします。

2.クリーナーで汚れを取ります。クリーナーは革の毛穴を広げて染み込んだ汚れを浮かび上がらせてくれます。
※クロスに色が付きますが、これは表面やシワの間に残っているゴミや古いワックスなどです。靴の表面の古いワックスや汚れが取れて光沢感がなくなります。

3.保革します。乳化性クリームや油性クリームを指で革全体に馴染ませます。指でやるとの体温でクリームが溶け毛穴から浸透しやすくなります。布やブラシにとってやっても問題ありません。時間をおいて豚毛ブラシでブラッシング。革の毛穴から革全体に浸透するように磨き込みます。 
     
4.革表面に残った余分なクリームを拭き取り、乾拭きをかけて仕上げます。

5.ワックス仕上げ。保革を保ためにワックスで蓋をします。ワックスで仕上げることで、汚れやシミができにくくなります。同時にツヤが出て靴のデザインが引き立ちます。カーフの透明感が活きてきます。

オイルドレザーの靴磨きについて

■オイルドレザー
耐水性に優れていて雨にも強く、傷などもつきにくい革です。やわらかい質感が特徴。
油分が多い革ためホコリや汚れがつきやすいので、メンテナンスをすることで汚れの浸透や劣化を防ぐことができます。
色褪せなどはオイルが抜けている可能性がありますので、オイルを足すと色艶が元に戻ります。

<メンテナンス方法>
1.ブラシでブラッシングして表面のホコリや泥などを落とします。

2.クリーナーで汚れを取ります。クリーナーは革の毛穴を広げて染み込んだ汚れを浮かび上がらせてくれます。
※クロスに色が付きますが、これは、表面やシワの間に残っているオイルや汚れです。靴の表面のオイル分や汚れが取れて、光沢感がなくなり落ち着いた雰囲気になります。

3.新しいオイルクリームで保革します。オイルクリームを靴全体に広げブラッシングして革全体に浸透させます。

4.最後にブラッシングで取りきれなかった余分なクリームを拭き取ります。
メンテナンス後は、革に油分がしっかりと戻り、自然な光沢感やオイルドレザーの持つ独特な雰囲気が出てきます。革の寿命も格段に延びます。

クロムエクセルレザーの靴磨きについて

■クロムエクセル
ホーウィンレザー社が作るクロムエクセルは100年以上変わらない製法で生産されるオイルドレザー。
「タンニン鞣し」と「クロム鞣し」を組み合わせた「コンビ鞣し」という方法でオイルを浸透させたのがクロムエクセル。
クロムエクセルは油分が多く、しっとりとした質感や重厚感が特徴で、長年使い込んだような風合いをすぐにでも楽しめるのも魅力。
オイルできちんと保革しておくと、傷がついてもブラッシングすると簡単に消えてくれます。

1年に2〜3回お手入れをしてあげると良いです。
お手入れ方法
1.クリーナーで汚れを落とします。ゴシゴシする必要はなく、表面の汚れを拭き取る感じです。

2.オイルクリームを塗り込み、時間をおいてブラッシング。

3.革表面に残った余分なオイルを布やブラッングで取り除いて完了です。

ガラスレザーの靴磨きについて

■ガラスレザー
鞣した牛革の吟面(革の表面)を少し削って合成樹脂でコーティングし塗装して仕上げられています。そのため、艶があり汚れにくく雨にも強いので悪天候の時などとても重宝する革です。反面、シワ目からひび割れしやすく、傷が着いても靴クリームで補色出来ないため手入れが簡単なようで大変です。

<メンテナンス方法>
1.ブラッシングして表面のホコリや泥などを落とします。

2.クリーナーで汚れをふき取ります。

3.靴クリームを靴全体に塗り広げ磨きます。靴クリームがほとんど革に浸透しないため、たくさん塗ってしまうとベタベタしてしまうのでほんの少量で十分磨けます。ムラができないように靴全体をブラッシングしていきます。

4.ガラスレザーは、靴クリームが革に表面に残った余分なクリームが革表面に残ってしまいます。グローブクロスなどで拭き取りさらに磨きをかけて仕上げます。磨き上げた後は、従来の光沢感が戻り、ピカピカになります。

エナメルの靴磨きについて

■エナメルレザー(パテントレザー)
革を鞣した後、銀面(革の表面)を削らずに光沢のよく出るウレタン樹脂塗料を表面にコーティングして仕上げた革です。革質も柔らかく、光沢があるのが特徴です。
劣化してくるとベタついたり、他のものと接触すると色移りをすることがあります。簡単なようで定期的なケアが必要です。

<メンテナンス方法>
1.やわらかい布などで表面のホコリや汚れなどを落とします。

2.クロスにクリーナーをとり汚れを取ります。

3.エナメル専用クリーム(パテントレザー専用クリーム)で丁寧に革表面を全体的になじませます。クリームは浸透しないためエナメル素材をコーティングするイメージです。

4.乾燥後、ブラシや布で丁寧に乾拭きをするとパテントレザー本来の光沢がよみがえります。